もしもの時も資産を守る:金融機関の破綻に備えるセーフティネットの知識

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はじめまして、FPいけだです。

ここまで、私たちは老後資金づくりのための「攻め」と「守り」の資産を育ててきました。しかし、どれだけしっかりと運用していても、心のどこかに「もし、利用している銀行や証券会社が潰れてしまったら、自分の大切なお金はどうなるんだろう…」という不安が残るのではないでしょうか。

40代<br>サラリーマン
40代
サラリーマン

「銀行が破綻したら、預けているお金はすべて消えてしまうの?」
「NISAで積立中の投資信託は、金融機関が潰れたら保護されるの?」

FPいけだ
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ご安心ください。 日本には、万が一に備えて、預金者や投資家を保護するための強固な「セーフティネット(安全網)」が存在します。

この仕組みを知っておくことで、「もしも」の時の不安は大きく解消されます。

この記事では、万が一、金融機関が破綻した場合にあなたの資産がどのように保護されるのか、「預金保険制度」と「投資者保護基金制度」の二つのセーフティネットの役割と、それぞれの補償範囲の違いを、FPの視点から明確に解説します。

この記事を読めば、以下のことがわかります。

  • 金融機関の破綻に備えるセーフティネットの役割がわかる。
  • 銀行預金が「全額」保護されるケースと、「1,000万円まで」保護されるケースの違いがわかる。
  • 株式や投資信託などの「投資資産」がどのように保護されるかがわかる。
  • 銀行証券会社で投資信託の保護範囲がどう異なるかが明確になる。

1. セーフティネットの役割:不安を解消する「保険」

金融機関の破綻に備えるセーフティネットとは、私たちが利用する銀行や証券会社が経営破綻した際、預金者や投資家がその資産を失わないように、国や業界全体で資金を拠出・補償する仕組みです。

このセーフティネットは、個人の資産を守るだけでなく、金融システム全体への信用を維持し、パニックを防ぐという極めて重要な役割を担っています。

日本の主要なセーフティネットは、主に以下の二つです。

  1. 預金保険制度
    • 銀行、信用金庫、信用組合など預金取扱金融機関の「預金」を守る。
  2. 投資者保護基金制度
    • 証券会社などの「投資資産(株式や投資信託など)」を守る。

2. 預金保険制度:銀行預金の保護範囲

預金保険制度は、日本国内に本店がある銀行や信用金庫などが加入している制度で、万が一破綻した場合に預金者を保護します。

保護される預金は、大きく「全額保護」と「一部保護」の2種類に分かれます。

全額保護の対象:決済用預金(普段の普通預金とは別)

以下の3つの要件をすべて満たす「決済用預金」は、預金者の保護を最優先するため、全額(無制限)で保護されます。

要件       概要サラリーマンが普段使う預金との違い       
無利息利息がつかない。普段の普通預金には利息が付きます。
要求払いいつでも払い戻しができる。
決済サービス提供公共料金や給与の受け取りなど、決済サービスに使える。

決済用預金」は、その名の通り決済機能に特化するため、利息が付かないという特徴があります。普段、給与振込などに利用している利息の付く普通預金口座は、この「決済用預金」には該当しない場合がほとんどです。金融機関によっては、決済用預金として「無利息型普通預金(通称:当座預金など)」といった名称の口座を別途開設する必要があります。

一部保護の対象:一般預金等(普段の預金は主にこちら)

上記の決済用預金以外の一般的な預金(利息の付く普通預金、定期預金、積立預金など)は、「一部保護(上限あり)」の対象となります。

  • 保護の上限:
    • 預金者一人あたり、一つの金融機関ごとに、合算して元本1,000万円とその利息までが保護されます。
  • 注意点
    • 1,000万円を超える部分は、破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われますが、全額は戻らない可能性があります。

普段あなたが利用している利息の付く銀行口座は、原則としてこの「1,000万円+利息」までの保護対象であると認識しておきましょう。1,000万円を超える貯蓄がある場合は、一つの金融機関に集中させず、複数の金融機関に分散して預け入れることで、預金保険制度による保護を最大限に受けられるようにしましょう。金融機関に分散して預け入れることで、預金保険制度による保護を最大限に受けられるようにしましょう。


3. 投資者保護基金制度:投資資産の保護範囲

株式や投資信託などの「投資資産」を守るのが、投資者保護基金制度です。これは主に証券会社が加入しています。

預金保険制度と異なり、この制度は顧客資産の分別管理を前提としています。

Point 1: 資産は原則、破綻の影響を受けない

あなたが証券会社で購入した株式や投資信託の「有価証券」は、証券会社が保有する自己資産とは「分別管理」することが法律で義務付けられています。

通常の場合証券会社が破綻しても、あなたの資産は証券会社の財産とは切り離されているため、原則として全額がそのまま返還されます

Point 2: 補償基金が機能する例外的なケース

分別管理が不十分であったなど、例外的に顧客資産の返還ができなくなった場合に、投資者保護基金が発動します。

  • 保護の上限
    • 投資家一人あたり、1,000万円を上限として補償されます。
  • 保護の対象
    • 株式、投資信託、債券などの有価証券が対象です。

重要な違い:銀行と証券会社での投資信託の扱い

投資信託をどこで購入したかによって、セーフティネットが異なります。

金融機関保護基金補償範囲
証券会社投資者保護基金1,000万円を上限に補償(分別管理が前提)
銀行預金保険制度保護対象外(※1)

銀行で購入した投資信託は、預金保険制度の「預金」ではないため、預金保険の対象外です。

銀行が破綻した場合、分別管理がされているため資産自体は返還されますが、万が一分別管理が不十分だった場合など、資産を失った際の補償は、投資者保護基金の対象ではありません(銀行には投資者保護基金への加入義務がないため)。

投資信託の購入は、分別管理の徹底や保護制度の観点から、専門である証券会社(NISA口座開設先)を利用するのが合理的です。


まとめ:セーフティネットを知って安心を得る

金融機関の破綻リスクは極めて低いとはいえ、その備えを知っておくことは、長期的な資産形成の安心感に直結します。

40代のあなたが「もしも」に備えて取るべき行動は以下の通りです。

  1. 預金の分散
    • 生活資金以外の貯蓄が1,000万円を超える場合は、複数の銀行に分散して預け入れ、預金保険制度の保護を最大限に活用する。
  2. 投資は証券会社
    • 株式や投資信託の購入は、投資者保護基金の対象となる証券会社(NISA口座を開設した金融機関)で行うことを基本とする。

これらのセーフティネットの知識は、あなたの資産形成の旅における「最終的な保険」です。この安心感を土台に、あなたは自信を持って長期投資を続けることができるでしょう。

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