旅の途中、景色が美しく、道が平坦に見えても、思わぬ「落とし穴」が隠されていることがあります。人生という旅も同じです。特に、40代はこれまで以上に注意が必要な時期。仕事もプライベートも充実している一方で、未来を見据えた準備が欠かせません。
今日は、40代が直面しやすい「お金の落とし穴」についてお話しします。
突然の病気やケガ
40代は、30代までとは異なり、身体に変化が表れ始める時期です。健康診断で指摘を受けることも増え、生活習慣病のリスクも高まります。
もし、突然の大病で長期入院や高額な治療が必要になったら……？
日本の医療制度は充実していますが、それでも自己負担分は少なくありません。また、治療に専念するために仕事を休むことになれば、収入が減ってしまうリスクも。病気やケガは、あなたの旅路を中断させるだけでなく、家計という「旅の資金」を大きく蝕む可能性があるのです。
親の介護という「未知の旅」
「親の介護」は、多くの40代が直面する可能性のある「未知の旅」です。
今までは健康だった親が、突然介護を必要とするようになったら、あなた自身の生活スタイルは大きく変わります。介護費用は公的サービスだけでは賄えないケースも多く、金銭的な負担だけでなく、時間的・精神的な負担ものしかかってきます。
これは、自分の未来の計画にはなかった、予期せぬ出費と時間の使い方を迫られる落とし穴と言えるでしょう。
子どもの成長という「お金の急カーブ」
子育て中の40代にとって、最も大きな落とし穴の一つが「子どもの教育費」です。
中学校、高校、そして大学…と、子どもの成長とともに教育費は右肩上がりに増えていきます。特に大学進学は、私立であれば年間数百万円の学費が必要になることも。教育費の急カーブに対応できず、住宅ローンや老後資金の準備が滞ってしまうケースも少なくありません。
子どもの教育費は、計画的に備えていないと、家計という旅の資金をあっという間に使い果たしてしまう落とし穴なのです。
老後資金不足という「旅の最終地点」
「まだ先のこと」と思いがちな老後ですが、40代は老後資金の準備を本格的に始めるべき最後のチャンスです。
定年後、公的年金だけではゆとりのある生活を送ることが難しいと言われています。もし、現役時代に老後資金の準備ができていないと、老後の生活は想像以上に厳しいものになるかもしれません。
旅の最終地点で「資金が尽きてしまった」とならないよう、この時期からしっかりと準備を始めることが、豊かな老後を迎えるためのカギとなります。
今こそ旅の備えを見直す時
40代は、仕事でも家庭でも責任が重くなる一方で、将来のリスクが現実味を帯びてくる時期です。
これらの「落とし穴」を前にして、「自分は大丈夫」と漠然とした自信を持つのではなく、「もしも」に備えることこそが、賢い旅人と言えるでしょう。
次回の記事では、これらの落とし穴に備えるための「旅の道具」である「保険」について、具体的に解説していきます。
あなたの旅が、安心で豊かなものになりますように。
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