人生100年時代と言われる今、私たちの旅は想像以上に長くなりました。40代は、その旅の後半戦に向けて、本格的な準備を始めるべき重要な時期です。特に「老後という名の長旅」を快適に過ごすためには、お金の準備が欠かせません。
この記事を読んでわかること
- 公的年金だけではなぜ老後資金が足りないのか、具体的な金額で理解できる
- 老後の介護や病気といったリスクに、保険でどう備えるべきかがわかる
- 40代から始める、老後資金準備のための保険の具体的な方法を知ることができる
公的年金は「旅の最低限の資金」
公的年金は、老後の生活を支える大切な柱ですが、それだけで十分ではありません。
例えば、夫婦2人でゆとりある老後生活を送るには、月額約38万円が必要だという調査結果があります。(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度)
一方、厚生労働省のモデルケース(夫婦2人が国民年金と厚生年金を満額受け取った場合)では、月額約22万円です。
つまり、公的年金だけでは、ゆとりのある生活を送るためには毎月約16万円、年間で約192万円が不足することになります。この不足分を65歳から90歳までの25年間で計算すると、約4,800万円という大きな金額になります。
以前世間で話題になった2,000万円問題よりも、差が大きいですね。
公的年金は、あくまで「最低限の生活」を保障するためのものだと理解しておきましょう。
老後の「もしも」に備える保険の役割
老後の旅路には、予期せぬリスクが潜んでいます。40代から老後を見据えて、これらのリスクに保険で備えておくことが大切です。
- 介護のリスク
- 長寿化に伴い、親だけでなく自分自身が介護を必要とするリスクも高まります。介護にかかる費用は、公的介護保険だけでは賄いきれないケースがほとんどです。生命保険文化センターの調査によると、介護期間は平均5年1ヶ月、毎月かかる費用は平均約8.3万円とされています。合計で約508万円にもなります。この費用を保険で補うことで、お金の心配なく介護サービスを利用できます。
- 医療のリスク
- 年齢を重ねるにつれて、病気やケガのリスクも高まります。高額療養費制度があるとはいえ、入院が長期化した場合の差額ベッド代や、先進医療にかかる費用などは自己負担です。終身医療保険や終身がん保険に加入しておけば、公的医療保険でカバーできない部分を補うことができ、安心して治療に専念できます。
これらのリスクに備えるには、生涯にわたる保障が確保できる終身型の保険を40代のうちに検討することが有効です。保険料が比較的安価なうちに加入することで、老後の経済的負担を減らすことができます。
今から始める「旅の資金」を増やす道具
老後資金の不足分を補うためには、計画的な準備が不可欠です。40代からでも十分間に合う、主な準備方法をご紹介します。
- 個人年金保険
- 契約時に定めた年齢から年金としてお金を受け取れる貯蓄型の保険です。確実に老後資金を積み立てたい方に向いています。年金を受け取れる時期が確定している「確定年金」や、一生涯年金を受け取れる「終身年金」など、様々な種類があります。
- 終身保険
- 死亡保障が一生涯続く保険ですが、解約返戻金が貯まっていくため、老後資金として活用することも可能です。ただし、元本割れのリスクや、すぐに現金化できない点には注意が必要です。
- 介護保険
- 公的な介護保険に加え、民間の介護保険も有効です。所定の要介護状態になった際に一時金や年金が支払われるため、公的制度だけでは不足する費用を補うことができます。
これらの保険商品と、iDeCoやつみたてNISAのような少額から始められる資産運用を組み合わせることで、公的年金だけでは足りない旅の資金を、計画的に増やしていくことができます。
まとめ:さあ、今から旅の計画を立てよう
40代は、これまでの旅を振り返り、これからの旅を計画するのに最適な時期です。
公的年金に頼り切るのではなく、自分自身で「旅の資金」を準備すること。そして、その準備を始めるなら、「今」がベストなタイミングです。
老後という名の長旅を、不安なく、心から楽しむために。あなたも今から、自分だけの旅の計画を立ててみませんか?
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